お知らせ

ホームページアドレス(URL)変更のお知らせ

2019年6月1日より、ホームページアドレス(URL)をhttps://sinsokansensyou.com/へ変更いたしました。

お気に入りやブックマークなどに登録されている方は、お手数ですが下記の新アドレスへの変更をお願いいたします。

■変更前:https://sinsokansennsyou.com/
■変更後:https://sinsokansensyou.com/

これからも、皆様のお役に立つ情報のご提供や、内容の充実に努めてまいります。
今後とホームページをご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

O157、5歳女児死亡 京都・長岡京

京都府長岡京市は7日、市立滝ノ町保育所に通う女児(5)が腸管出血性大腸菌O157に感染し、4月30日に死亡したと発表した。この保育所では、同じ時期に他に男女4人の園児が感染したが、いずれも快方に向かっているという。2019年5月8日 (水)配信共同通信社

Q. 腸管出血性大腸菌はどんな菌ですか?

A. ベロ毒素を産生する大腸菌です。

ベロ毒素を産生する大腸菌を腸管出血性大腸菌を呼びます。そのような大腸菌は血清型によって分けられています。血清型では、O157、O1、O26、O104、O111、O145などがよく知られています。ベロ毒素にもベロ毒素1と2があった、菌によってはどちらか一方、または両方を産生するものがあります。

Q. 腸管出血性大腸菌はどのようにして感染するのですか?

A. 多くは菌に汚染された食物を食べることによって感染します。

腸管出血性大腸菌は、その菌で汚染された食物もたべることによって、口から感染します。感染力が強く、菌が100個程度でも感染するとされています。そのため、多くの場合は同じ食物を食べた人で広がり、集団発生します。

Q. 腸管出血性大腸菌に感染するとどんな症状がでますか?

A. 下痢と腹痛が主な症状で、下痢に血液が混じることが多くあります。

典型例では、腹痛と水のような下痢で発症します。その後、下痢に血液が混じるようになり、腹痛はさらに強くなります。重症になると、激しい腹痛と、ほとんど血液のような下痢があります。

Q. 腸管出血性大腸菌に感染して死亡することはありますか?

A. 溶血性尿毒症症候群を合併すると死亡することもあります。

下痢や腹痛がでてから、3~7日後に溶血性尿毒症症候群を合併することがあります。その頻度は、0~4歳が最も高く7.2%であるとの報告もあります。合併症を起こさない場合は一般的に死亡することはなく、後遺症などもなく回復しますが、溶血性尿毒症症候群を合併すると死亡することもあります。

Q. 腸管出血性大腸菌に感染しないためにはどうすれば良いのですか?

A. こまめに手洗いをすることが最も大切です。

腸管出血性大腸菌に感染しないためには、こまめに手洗いをすることが大切です。特に食事の前や、お手洗いの後などには丁寧に手洗いをしてください。また、腸管出血性大腸菌に汚染された食物や環境に触る時には、手袋をつけて、さらに手袋を外した後に丁寧に手洗いをしてください。

 

災害時の感染症拡大防げ 各地に専門家チーム設置へ

災害時の避難所でインフルエンザなどの感染症が拡大するのを防ぐため、日本環境感染学会は、47都道府県に感染症の専門家チームを立ち上げる方針だ。東日本大震災の被災地でも活動した櫻井 滋岩手医科大教授は「集団生活では特別な知識と対策が必要。全国でリーダーを育てたい」と意義を話す。2019年5月7日 (火)配信共同通信社

大変素晴らしい取り組みです。これまで、災害時には命を守る医療チームはありましたが、感染症の予防もとても重要です。我が国はどこで災害が起きるかわかりませんので、すべての都道府県でこのような医療チームが整備されることを望みます。

Q. 災害時にはどのような感染症に注意が必要ですか。

A. 多くの人が狭い同じ空間で生活するため、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症に特に注意が必要です。

災害時には多くの人が避難所で生活することになるため、集団感染しやすいインフルエンザやノロウイルスに特に注意が必要です。また、避難所は多くの場合、室温や空調の管理が不十分なため、一般の社会よりも感染が広がりやすい環境になります。

Q. なぜ、災害時には集団感染が起きやすくなるのですか?

A. 避難所での集団生活以外にも、栄養や睡眠など数多くのストレスがかかり、感染しやくすなります。

環境の要因以外にも、避難所ではバランスの良い食事がとれないため、栄養状態が悪くなり、免疫力が低下します。また、プライバシーが保てないことから、十分な睡眠がとれずに、やはり免疫力が低下して感染症にかかりやすくなります。

Q. 災害時の感染対策で最も気を付けることは何ですか?

A. 一番大切なことはやはり手洗いになります。

多くの感染症は環境に生息する原因微生物が手について、それから人の体の中に入ってきます。そのため、普段以上に手洗いが大切になります。しかし、避難所では十分な水を使えないことや、手洗いをする場所が限られているなどの理由で手洗いが不十分になります。その場合は、アルコールを手に付けるだけでもある程度の消毒効果はありますので、もしアルコールの消毒液が用意されているときには、それを使って手の消毒をしてください。

エボラ熱の死者千人超に コンゴ東部、終息見えず

コンゴ(旧ザイール)保健省は3日、東部の北キブ州とイトゥリ州で流行するエボラ出血熱の死者が、疑い例も含め、同日時点で1008人になったと発表した。保健省は昨年8月に流行を宣言した。流行が終息する兆しは見えない。2019年5月7日 (火)配信共同通信社

Q. エボラ出血熱はどのような病気ですか?

A. エボラウイルスによるウイルス感染症です。

エボラ出血熱は1976年に初めてアフリカで流行した新しい感染症です。エボラウイルスの名前は最初に患者が発生したアフリカのザイール・ヤンブクを流れる川の名前が由来になってます。

Q. 日本ではエボラウイルス感染症は発生しているのですか?

A. 日本ではこれまで発生はありません。

エボラウイルスの感染よるエボラ出血熱は、感染症法で1類感染症に指定されており、日本では特殊な医療機関のみで治療することができます。これまで、エボラ出血熱は日本では発生していません。

Q. 世界保健機構(WHO)が緊急事態宣言を出しますか?

A. 現在は流行状況を詳しく分析しているところと思います。

前回の西アフリカでのエボラ熱の流行の時に、世界保健機構(WHO)の対応が遅く、各方面から批判を受けたので、今回は流行状況を詳細に検討していると言われています。しかし、現地の治安が非常に悪く、派遣された職員が被害に合うなど、正確な情報収集ができない状況になっています。

Q. 日本に患者さんがやってくる可能性はありますか?

A. その可能性は現況では極めて少ないと考えます。

現状では流行地域は限定的であり、その地域に日本人が渡航することもまずないと思われますが、流行がさらに拡大し、周辺諸国で患者発生が確認されれば、可能性が出てくると思われます。

 

薬剤耐性菌「危機的」 国連、年1千万人死亡も

国連は29日、抗生物質が効きにくい薬剤耐性菌が世界的に増加し危機的状況にあるとして、早急に業界横断的な対策を講じるよう各国に求める報告書を発表した。このままでは薬剤耐性菌による病気で2050年までに年1千万人が死亡する事態になり、世界経済は08~09年の金融危機に匹敵する破滅的ダメージを受ける恐れがあると警告した。2019年5月1日 (水)配信共同通信社

Q. 薬剤耐性菌とはどのような菌ですか?

A. 主要な抗生物質が効かない菌のことです。

薬剤耐性菌は感染症の治療に使う主要な抗生物質が効かなくなった菌のことで、最近では英語でAntimicrobial resistanceの略号でAMRと呼ばれています。世界的にこのAMRが急速に増加しており、国連や世界保健機構(WHO)などではこのままでは人類にとって脅威となることを訴えています。

Q. どうして薬剤耐性菌が増加しているのですか?

A. 感染症の治療に多くの抗生物質が使われているからです。

感染症の原因となる微生物は生物ですから、常に進化し続けます。抗生物質の登場によって、感染症の原因となる微生物を死滅することが可能になりましたが、進化した微生物は数々の手段を使って、抗生物質に打ち勝つ子孫を作り出してきました。それが、薬剤耐性菌として現在問題となっているのです。

Q. 薬剤耐性菌と聞くと病院の中にいると思いますが?

A. そうではありません。今では私たちの日常にも多くの薬剤耐性菌がいます。

薬剤耐性菌の代表格であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は以前は、院内感染で最も多い原因菌でした。もちろん今でもMRSAは院内感染の原因の一つとして重要ですが、今ではこのMRSAも病院の中だけではなく、私たちの日常生活の中でも重要な感染症の原因菌となっています。

Q. では、薬剤耐性菌を減らすためにはどうすれば良いのですか?

A. 抗生物質を適正に使うことが最も重要です。

薬剤耐性菌を作り出さなためには抗生物質を使わないことが最も良いことです。でもそれでは感染症の患者さんを治療することができなくなります。そのため、抗生物質を使うが、適正に使うことが今求められています。例えば、風邪をひいたときに抗生物質を飲むことはまちっがっています。風邪のほとんどはウイルス感染症で、細菌感染症の治療に使う抗生物質は本来効かないのです。風邪をひいたときには、解熱剤や咳止めを飲みますが、それらの薬が効いているので、決して抗生物質が効いているのではありません。不必要な抗生物質を飲まないことが、薬剤耐性菌を増やさない最も有効な手立てです。

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今年初のマダニ感染症発生

宇和島保健所管内に住む70代女性が、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に感染したと発表した。愛媛県によると、県内で確認された感染者は30人目で今年初。女性は21日に救急搬送され、そのまま入院治療中。発熱や嘔吐(おうと)などの症状があるという。2019年4月27日 (土)配信毎日新聞社

Q. 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はどんな感染症ですか?

A. マダニが媒介するウイルス感染症です。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はマダニが媒介するウイルス感染症です。原因となるウイルスはSFTSウイルスです。ウイルスを保有するマダニに咬まれることによって感染します。マダニの活動が活発となる春から秋にかけて患者数が増加します。

Q. 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ではどのような症状がでますか?

A. 発熱や全身倦怠感に加えて嘔吐、下痢などの症状がでます。

潜伏期間は6~14日間とされ、38℃以上の発熱で発症し、全身倦怠感や嘔吐、下痢などの消化器症状を認めることが多いとされています。重症例では急速に進行して、多臓器不全になって死亡する症例もあります。

Q. 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はどのように診断されますか?

A. マダニに咬まれた部位を確認して、抗体検査や遺伝子検査で確定します。

典型的な症例では、マダニに咬まれた部位に痂皮を認めることがあり、その部位の近くのリンパ節が腫大します。血液検査では白血球数や血小板数が減少することが多く、肝機能異常などが認められます。確定診断のためには専門の機関でウイルス遺伝子検査や抗体検査をします。

Q. 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の治療法はありますか?

A. 根本的な治療法はなく、対症療法が中心になります。

SFTSウイルスに有効な薬剤はいまだにありません。治療は対症療法と全身管理が中心となります。ただし、マダニの咬傷によるツツガムシ病や日本紅斑熱との鑑別はつかないことが多いため、抗菌薬が投与されます。

Q. 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の予防法はなりますか?

A. 最も大切なことはマダニに咬まれないようにすることです。

マダニに咬まれないようにすることが最も大切です。マダニの活動期の春~秋に野山に入る時には、できるだけ肌の露出が少なくなる服装を身に着け、野生動物にはむやみに接触しないようにしてください。また、最近では犬や猫などペットに付着したマダニに咬まれて発症することも報告されていますので、犬や猫などのペットのダニの駆除も獣医さんと相談してきちんと行ってください。

 

 

成田空港勤務の男性、はしか感染、利用客らに注意喚

千葉県は30日、成田空港第2ターミナルに勤務する20代の男性が、はしかに感染していたと発表した。感染後も職場で利用客と接する機会があったとして、発疹や発熱などの症状が出た場合は速やかに受診するよう利用客らに注意を呼び掛けた。時事通信 4月30日配信

Q. 麻しん(はしか)はどんな病気ですか?

A. 麻しん(はしか)は麻しんウイルスによる全身性ウイルス感染症です。

麻しんウイルスはヒトを唯一の自然宿主とするウイルスで高熱、鼻汁、咳などの上気道炎症状の後に、発熱3日目頃から頬の粘膜に白色斑点(Koplik班)が出現します。その後、赤褐色の皮疹が顔や体に表れます。

Q. 麻しん(はしか)はどのようして感染するのですか?

A. 麻しん(はしか)は空気感染します。

麻しんウイルスは感染力がとても強く、1人の麻しん患者が免疫のない人に感染させる数は16~21人と言われ、20分程度同じ部屋にいると感染すると言われてます。また、空気感染するため離れていても同じ空気を吸っている人はすべて感染します。また、一般的なマスクは感染予防には全く役に立ちません。

Q. 麻しん(はしか)に感染したかどうかはどのような検査をすれば良いのですか?

A. 抗体価を検査して、陰性の場合はワクチン接種をお勧めします。

麻疹抗体を検査して、NT法で4倍以上、HI法で8倍以上の抗体価があれば、発症する心配はないと思います。もし、それ以下の抗体価であれば、ワクチン接種をお勧めします。また、受診に際しては、麻しん(はしか)の患者さんとの接触歴が明らかな場合には、事前に医療機関に連絡してください。

Q. 麻しん(はしか)はワクチンで予防できますか?

A. 麻しん(はしか)はワクチンで予防することが可能です。

わが国では2006年から風疹ワクチンと混合した麻疹風疹混合(MR)ワクチンの2回定期接種により患者数が激減しました。麻しん(はしか)患者との接触がはっきりしている場合は、72時間以内にワクチンを接種すれば発症が予防され、120時間以内なら重症の合併症が予防できます。

野口英世アフリカ賞に2氏 エボラウイルス発見に貢献

アフリカの医学研究や医療活動の功績をたたえる「第3回野口英世アフリカ賞」をエボラ出血熱の原因となるエボラウイルスの発見に貢献した、コンゴ民主共和国の国立生物医学研究所所長のジャンジャック・ムエンベタムフム氏(77)と、アフリカの保健医療人材の育成に尽力した、ウガンダの「グローバルヘルスと社会変革のためのアフリカセンター」所長のフランシス・オマスワ氏(75)が受賞した。2019年4月25日 (木)配信朝日新聞

お2人の偉大な研究成果のおかげで、人類は恐ろしいエボラウイルス感染症を克服しつつあります。心からお祝い申し上げます。

Q. エボラ出血熱はどのような病気ですか?

A. エボラウイルスによるウイルス感染症です。

エボラ出血熱は1976年に初めてアフリカで流行した新しい感染症です。エボラウイルスの名前は最初に患者が発生したアフリカのザイール・ヤンブクを流れる川の名前が由来になってます。

Q. 日本ではエボラウイルス感染症は発生しているのですか?

A. 日本ではこれまで発生はありません。

エボラウイルスの感染よるエボラ出血熱は、感染症法で1類感染症に指定されており、日本では特殊な医療機関のみで治療することができます。これまで、エボラ出血熱は日本では発生していません。

Q. エボラ出血熱は人から人に感染しますか?

A. エボラ出血熱は動物から人、もしくは人から人に感染します。

エボラウイルスの感染経路はまだ確実に解明されていませんが、感染した人の血液、唾液などの体液、排泄物などに直接触ることによって感染すると考えられています。

Q. 何か特別な治療法はありますか?

A. 特別な治療法はありません。対症療法や全身の管理が重要となります。

エボラウイルスに対して有効な薬剤などは現時点では発見されていません。また、有効なワクチンもありません。エボラウイルス感染症は死亡率が高い、怖い感染症と考えられてきましたが、これまで発生した地域がアフリカ諸国など、十分な医療設備がない国であったため、日本などの先進的な医療施設では、適切な全身管理を行えばそれほど怖い病気ではないとも考えられています。

 

狂犬病のヤマネコが人襲う

米東部コネティカット州スプレーグのゴルフ場で18日、北米に生息するヤマネコの一種ボブキャットが60代の男性を引っかき、検査でヤマネコが狂犬病に感染していたことが判明、男性は病院で手当てを受けた。2019年4月22日 (月)配信共同通信社

狂犬病は犬以外の生き物もウイルスをもっているので、犬じゃないから安心と思ってはいけません。

Q. 狂犬病はどんな感染症ですか?

A. 狂犬病ウイルスの感染症で死亡率の高い、恐ろしい病気です。

狂犬病は狂犬病ウイルスによる感染症です。犬のほかにも猫、サル、キツネ、コウモリなどの動物も感染する可能性があります。このような動物から咬まれたり、ひっかかれたりして人に感染します。

Q. 日本でも狂犬病は発生するのですか?

A. 日本ではそのような動物に咬まれても狂犬病になることはありません。

1950年に狂犬病予防法ができてから、日本での狂犬病は激減し、1954年を最後に日本での狂犬病の発生はありません。また、英国、ニュージーランドなどとともに日本は世界でも数少な狂犬病がない国とされています。だたし、狂犬病が発生している国で、犬に咬まれて感染してから、日本で発病する輸入例が数例報告されています。

Q. 狂犬病が発生している国で、もし犬に咬まれたらどうすればいいのですか?

A. ワクチンや免疫グロブリンを直ちに接種してください。

狂犬病は何もしなければほぼ100%が死亡するたいへん怖い病気です。もし、狂犬病の発生がある外国で犬に咬まれた場合は、まず傷口をしっかり洗ってから、直ちに現地の病院を受診して、ワクチンを接種してください。もし、感染の危険性が高いと考えられた場合には、抗狂犬病免疫グロブリンを創の周りに注射します。いづれも咬まれてから直ちに行うことが大切ですから、現地の医療機関にすぐに相談してください。

Q. 狂犬病の予防法はあるのですか?

A. ワクチンで確実に防ぐことができます。

狂犬病の予防にはワクチンが有効です。咬まれる前にワクチンを接種し、もし咬まれた場合はその直後と3日後の2回、ワクチンを接種することによって確実に発病を防ぐことができるとされています。ワクチンの副作用はほとんどありませんから、狂犬病の発生が多い国に行く際には、専門医と相談してワクチンを接種していくことをお勧めします。

 

園児ら54人ノロ感染か 宮城・登米の保育施設

宮城県は23日、同県登米市内の保育施設で園児と職員計54人が嘔吐(おうと)や下痢を訴え、うち3人からノロウイルスが検出されたと発表した。全員快方に向かっている。保健所はノロウイルスによる胃腸炎の集団感染の可能性があるとして、消毒方法の指導や原因調査を行っている。2019年4月24日 (水)配信共同通信社

ウイルス性下痢症または、ウイルス性胃腸炎と呼ばれ、嘔吐や下痢を主な症状とします。原因となるウイルスには、ロタウイルス、ノロウイルス、サポウイルス、アデノウイルス、アストロウイルスなどがあります。

Q. ノロウイルスはどのようにして感染するのですか?

A. 糞口感染として、汚染した糞便に触った手から感染します。

ノロウイルスを含む糞便に触った手から口の中にウイルスが入って感染します。実際にはノロウイルスがトイレのドアノブや、タオルなどを汚染し、それを触ることによって、人の手にウイルスがくっつき、その手で食べのもなどを食べることによって、口から体の中に入ってきます。

Q. ノロウイルスに感染するとどんな症状がでますか?

A. 急激に始まる嘔吐と、それに続く下痢と発熱です。

ノロウイルスの潜伏期間は24~48時間で、急激に始まる嘔吐に続いて下痢と発熱が起こります。下痢は水みたいな下痢で、血が混じることはありません。発熱も38℃未満のことが多く、高い熱は出ません。健康な成人では症状は1~3日間は続きますが、重症となることはまずありません。

Q. 何か特別な治療はあるのですか?

A. 対症療法が基本的な治療となります。

治療の基本は、嘔吐や下痢で喪失した水分の補給と電解質の補正になります。脱水がひどい場合は点滴静注で補給しますが、多くの場合は経口の補液で十分になりますから、そのような飲料水を適切に摂取してください。

Q. ノロウイルスはなぜ集団感染するのですか?

A. 感染力が強くて、消毒も難しいからです。

ノロウイルスは10個程度の少ないウイルスでも感染します。また、吐物や環境の消毒には次亜塩素酸という特別な消毒液が必要となります。このような消毒液を使っても完全にウイルスをなくしてしますことは大変難しいので、ノロウイルスの感染を防ぐためには、お手洗いに行った後や食事の前には石鹸を使って十分な手洗いをすることが大切です。